屋上のある家

本稿では、屋上(ルーフバルコニーや屋上テラスなど)のある家のメリットとデメリットをご紹介します。屋上付きの家を建てたいとご検討中の方は、ぜひ最後までご覧ください。

ここ数年で「屋上をルーフバルコニーにしてみたい」とお考えの方が増えてきました。屋上で子供と遊んだり、BBQしたり、楽しそうですよね。でも「屋上のある家は、なぜ少ないのだろう」と思ったことはないですか?

じつは、たくさんのメリットがあるルーフバルコニーは、少なからずデメリットもあります。このデメリットの中でも雨漏りがやっかいで、屋上をつくることに消極的な建築会社が多いのです。

雨漏りの問題は施工方法やメンテナンスでカバーできますが、屋上が合わない方もいますので、しっかり理解してから採用するほうが望ましいでしょう。本稿がルーフバルコニーの必要性を判断する材料になれば幸いです。

屋上のある家のデメリット

まずは、屋上のデメリットからご紹介しましょう。

屋上は「屋上テラス」や「ルーフバルコニー」とも呼ばれます。ルーフバルコニーは「階下の屋根部分がバルコニーになっているもの」ですから、屋上(最上階)意外にも使います。

一般木造住宅でも、屋上をつくれます。とくに庭が取れない狭小地では、プライベートで使える外部空間として重宝します。

とは言え、屋上テラスは良いことばかりではありません。デメリットをしっかり理解してから採用するほうが、思い違いなく活用できるでしょう。よく言われるデメリットを列挙してみます。

  • 陸屋根になる
  • 落下防止対策が必要
  • 一般的な屋根よりコストアップしやすい
  • メンテナンスに手間とコストがかかる
  • プライバシーが守りにくい
  • 屋上での歓談や食事は近隣の迷惑になることもある
  • 雪国では、雪の重さに耐えられる強度と構造が必要
  • 地域によっては、快適に過ごせる日が少ない

順番に補足説明していきます。

陸屋根になる

陸屋根(ろくやね)とは、勾配のない水平な屋根のことです。陸屋根は勾配屋根と比べて水がはけにくく、シッカリ防水しないと雨漏りの原因になります。

陸屋根は、勾配屋根より厳しめのメンテンアンスも必須です。屋上は屋根と同様に、しっかりした防火性能も必要です。

落下防止対策が必要


屋上は落下事故対策が必須で、特にお子様に気をつけたいところです。十分な高さの壁や手すりを設けることはもちろん、踏み台になるようなものや椅子を常時置かないようにしましょう。

物の落下にも注意が必要です。落下物が人や物に当たると大事故になります。手すりの上に植木鉢を置いたり、台風や暴風で飛びやすい物を放置したりするのは危険です。

一般的な屋根よりコストアップしやすい


屋上を作ると階段が増え、屋上に出るための部屋が必要になります。ですから、一般的な屋根にくらべてややコストアップします。

メンテナンスに手間とコストがかかる


木造住宅でよく使われるFRP防水は、おおよそ10年程度で再防水が必要になります。初期費用は高くなりますが、メンテナンスフリーにちかい防水工法(金属防水)もあるので、検討するといいでしょう。

掃除する場所が増えることも、留意しておきましょう。落ち葉の掃き掃除やコケ・カビの除去、排気ガス汚れの除去は、美観を保つだけでなく防水層を長持ちさせるためにも必要です。

プライバシーが守りにくい


近隣に高層マンションがあると、屋上は上から丸見えになります。オーニングテント等で上からの視線をさえぎる工夫が必要になるでしょう。

屋上での歓談や食事は近隣に迷惑になることもある


大きな声やニオイ、煙は気になるものです。屋上で歓談や食事をするときは、注意しましょう。ご近所からクレームが入ることも考えられます。

雪国では、雪の重さに耐えられる強度と構造が必要


雪国で屋上をつくると、数ヶ月もの間、雪が乗ったままということもありえます。構造には、雪の荷重に耐えられる強度が求められます。

地域によっては、快適に過ごせる日が少ない


屋上で快適に過ごせるシーズンは、以外と短いものです。暑さや寒さ、豪雨、台風、蚊、花粉などが原因で、地域によっては1年の半分以上が使えないかもしれません。

屋上のある家のメリット

たくさんのデメリットをあげました。まずはデメリットをちゃんと理解して、それでも「わが家に必要」と感じたのなら屋上テラスはおすすめです。

次はメリットをご紹介しますので、あなたが屋上のある家に住むべき理由がないか探してみてください。

屋上テラスのメリットは、まずなんといっても「プライベートな外部空間」として多様な使い方ができることでしょう。たとえば、こんな使い方ができます。

  • 屋上リビング・ダイニング
  • キャンプ気分が味わえる
  • 家庭菜園・ガーデニング
  • 大きな洗濯物が干せる
  • 子供やペットの遊び場になる

屋上リビングや屋上ダイニングは、屋上をつくりたい方の夢ですよね。星を眺めながらお酒を飲んだり、友人を呼んで屋上でパーティーをしたりするのは、とっても楽しそうです。

さらに一歩進んで、屋上でキャンプをするのもいいでしょう。テントを張って、ホットプレートでBBQしながら家族ですごすなんて、子供も大人もワクワクしますよね。コンセントや水栓を設置しておくと役立ちそうです。

屋上家庭菜園や屋上ガーデニングも人気です。庭が無い家でも、屋上にプランターを設置すれば簡単にミニ菜園が作れます。お子様と一緒に野菜を育てたら、食育にやくだつでしょう。

背が高い物干しを設置すれば、ベランダで干しにくいような大きな洗濯物も干せます。回りに高層マンションがなければ、視線を気にせず干せるでしょう。

子供やペットの遊び場としても重宝します。感染症が気になる昨今ですから、外出しにくい日に屋上で遊ぶといいでしょう。夏は、ビニールプールを出して遊ぶ方がよくおられます。

さて、いろいろな使い方をご紹介しました。それ以外にも、こんなメリットがあります。

  • 眺望が良い
  • 一部のメンテナンスが足場なしでできる

眺望が良いというのも、屋上の魅力のひとつです。毎年近くで花火大会があるなら、屋上をつくる価値は大きいでしょう。

陸屋根は足場なしでメンテナンスできます。勾配屋根は足場がいるので、外壁と屋根はセットで改修するケースが多いのですが、屋上は必ずしも外壁とタイミングを合わせて改修する必要がありません。

つまり、外壁は外壁塗装の寿命にあわせて、屋上は屋上防水の寿命にあわせてメンテナンスできるので、無駄がなく維持管理できるのです。

【まとめ】屋上のある家のメリットとデメリット

屋上がある家は、一般的な屋根の家に比べてつくる難度が高くなります。ですから、屋上をテラスにされたいのであれば、実績が豊富な建築会社に依頼したほうが安心です。

屋上にはメリットだけでなくデメリットもあります。両方ちゃんと知った上で採用することが重要ですから、良いことばかり言う営業マンの口車に乗ってはいけません。なんとなくつくるのは慎重に、屋上があることで生活が大きく向上するならぜひご採用いただくとよいでしょう。

弊社は、豊富な実績を活かして「屋上バルコニーのある家」のプランをご提案しています。ご興味ある方は、お気軽にお問い合わせください。

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